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車いすの選定

街角や病院内で見かける車いすはほとんど同じ形、大きさをしていることに疑問を感じたことはありませんか?
その疑問にお答えするために少し車いすの歴史についてお話いたします。
国産車いす・・・結論から言うと、世界の標準からみると大変遅れた古い形式のものなのです。つい先日も北欧の理学療法士や作業療法士が日本にこられて、日本の車いすを見たとき「懐かしい形だなあ」といっておられたのが印象的でした。
日本の車いすの歴史は意外と新しく、量産されたのは昭和39年の東京オリンピックの後です。オリンピックに合わせ同年に障害者協議会パラリンピックが開催されました。このときに障害者スポーツに参加するため国産の車いすが多数必要になったのですが、国内には量産メーカーもなく基準もなかったために当時の厚生省や通産省では慌てて世界の車いす量産国を探しました。そのとき、この国産車いすのお手本になったのがアメリカで大量に作られていた車いすだったのです。ただし、この「大量」には裏事情があり、大量に作らざるを得なかったベトナム戦争の激化によって急増した戦傷者のためだったのです。
軍が車いすメーカーに出した第一条件が「軽くて折りたたみ易い車いす」だったのです。ペタンとたためば薄くなり前後の長さと高さがほぼ同じなのでトラックや輸送機に無駄なく大量に積めるという条件でした。
その戦争用車いすが大急ぎで日本人用にコピーされ規格品となりました。以後40年間、規格はほとんど変わることなく作り続けられているのが、我々の周りにある車いすなのです。

介護教則本の車いすの頁を見ますと、介護型と自操型(自走型)があって人に合わせるのではなく、利用者の使用目的の順位とその車いすの付いている機能が合致するかを見ます。例えば、自分で動かすことはできないが、外へ出たい。そして家の周りが砂利道で段差が多い場合、介助用の小さな後車輪のものより自操用の大車輪のものの方がタイヤが砂利に埋まりにくく段差乗り越えが容易であったりします。
また、身体の障害がある場合には座位の保持機能も大切です。そして、長時間座る場合は褥瘡の予防にも配慮が必要です。
車いす選びのポイントは、
@ 長時間でも快適なすわり心地
A 褥瘡の予防や脊椎の変形を抑える
B 乗降りや乗移りが容易
C 本人や介護者による操作性が快適

このような優先順位になります。


車いすに座る能力の分類

 座位に問題がない場合

座位に問題がない場合

しっかりと安定した背・座面・背・座面のクッション性
必要であればランバーサポートも検討する

 座位に問題がある場合

姿勢がだんだん崩れたり、
上肢で身体を支えているケースです。
特に前方へのすべり座位と斜めすわりが多く見受けられます。

滑り座りの対応 : 座面の前端を上げ、座面に角度をつけます
斜め座りの対応 : 「体幹」を左右から支えるものを付加します。
この場合、シートベルトの保持は効果がありません。

 座位がとれない場合

用具の導入(レンタル・購入)

フィッティングして適合を見る
用具によっては試用してみる 。
フォローアップ
導入の目的を達成しているのかチェック
使い勝手のチェック 。

 座位がとれない場合

座位を保持することに褥瘡の防止または嚥下困難などの生理機能の維持を図る。

クッションの選択で除圧をおこない褥瘡を防ぐ
座位に問題がある場合と同じく滑り・斜め座りを防ぐ
頭部を保持するヘッドレストも有効
座位保持のための機能では国産のリクライニング型車いす
はすべて不可能である(普通型車いすの背もたれが倒れる
だけで座面は可動しないた滑り座りが発生しやすい。




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